
「かゆうらない」とはその年一年間の吉凶を筒にはいった粥の量で占う行事で、粥占、筒粥、管占とも言うそうです。神社ではこの占いを「神事」としておこなうので、「筒粥神事」と言います。
師岡熊野神社では、筒は鶴見川岸でとった葭(よし)を長さ27センチほどの長さに切ったもの27本を束ねて使います。
葭(よし)は「よし」「あし」とも呼ばれるので、物事の「良・悪」の両方に通じることから、農作物の「吉・凶」を決める占いである筒粥の筒に最適なものとして使われてきているようです。
占う項目は農作物23種類、農作物の出来を左右する、日・雨・風、それに世の中までの4項目を加えて、合計27項目占います。
占いの結果は筒の中に入っている粥の量で何分と決まります。
本殿横の外、梛の木の前で粥を炊き、神事を行った後、釜から27本の筒を上げて本殿内に運び、一般の人でも参加したい人が昇殿し(誰でも昇殿できました。100名以上昇殿)、みんなが見守る中、宮司さんと総代の審議により年占がはじまりました。
まず、27本の筒のうち4本を切り開いて審議し「大麦半分」と大きな声で、宮司、総代、書記の順番で奏上します。次に、「小麦 半分」と、同じように唱え、「わせ 三分」「中て 三分」と発表して、次の4本の筒を切り開き占い、大きな声で皆さんに知らせます。
参殿した人達にはかゆうらないの結果を書く紙が渡されていますので、「大麦」と印刷されている箇所に自分で「半分」、「わせ」の欄に「三分」と順次記入していきます。
4・4・4・4・4・3・4本と切り開き占い、その結果発表を繰り返し27本の占いをおえます。

2008年筒粥うらないの結果は下の表のようでした。
項目 |
出来 |
摘要 |
| 大麦 | 半分 | |
| 小麦 | 半分 | |
| わせ | 3分 | 米 |
| 中て(なかて) | 3分 | 米 |
| おく | 半分 | 米 |
| ひえ | 3分 | |
| 粟(あわ) | 3分 | |
| 大豆 | 7分 | |
| 小豆(しょうず) | 8分 | |
| 大角豆(だいかくず) | 7分 | ささげ? |
| ふんとう | 半分 | 緑豆?または八重なりあずき? |
| あさ | 7分 | |
| な | 7分 | |
| 大根 | 半分 | |
| 荏(え) | 3分 | えごま |
| ごま | 8分 | |
| きび | 3分 | |
| 芋 | 8分 | |
| 蕎麦 | 8分 | |
| 霜粟(しもあわ) | 10分 | 晩生の粟 |
| 夕顔 | 10分 | |
| かいこ | 半分 | |
| 茶 | 7分 | |
| 日 | 7分 | |
| 雨 | 7分 | |
| 風 | 半分 | |
| 世の中 | 10分 |
うらないの最後に「世の中 十分!」の宮司さんの声があがると、参集者のなかから「わぁっ〜」という声と拍手がわきあがりなごやかな雰囲気に包まれました。
最後の挨拶に宮司さんが「今年は天気もほどほどよくて、穀物の出来もまあよいようで、よい年になるようです。とくに世の中十分と占いがでたのは、皇太子様がお生まれになった年でした」とのお話がありました。

終了後、外で筒粥をいただけるというので(直会なおらい)行列してご馳走になりました。梛木の葉と、葦を入れて炊いたので茶色がかった粥で、少し麦茶に似た味がしました。


今年は筒粥をいただいき、師岡熊野神社を参拝したので「現世には七難をはらい、七福を生ず、諸願叶はずということなし」になるでしょう。楽しみな一年です。もちろん毎年訪れて福をいただきましょう。(「熊野山縁起」(貞治三年1364年記録)によります。)
| 西印度洋 | 十 卜 | 小笠原 | 十卜 | |
| ニュージランド | 十 卜 | 黒瀬 | 八 卜 | |
| サンゴ海 | 八 卜 | 新黒瀬 | 八 卜 | |
| 銭洲 | 八 卜 | 八丈 | 八 卜 | |
| 三宅 | 八 卜 | 青ヶ島 | 八 卜 | |
| 鳥島 | 十 卜 | 金華山沖 | 八 卜 | |
| 金華山 | 八 卜 | 銚子沖 | 八 卜 | |
| 北海道 | 十 卜 | 伊豆さば漁場 | 八 卜 | |
| ととさき | 十 卜 | 沖なわ | 半 卜 |
上記のように遠く遠洋漁業の収穫を占う所もあるそうです。
神奈川県では大山の阿夫利神社、二宮町川匂神社でも筒粥占いをおこなっているそうです。