
師岡熊野神社の「かゆうらない」用お粥は、朝7時に神域「の」の字池より水を汲みお米1升に5つ葉の梛木の葉、27本の葭(よし) を束ねたものを入れて炊き始めます。「の」の字池は熊野神社本殿の裏山にあります。
この池の水は禅浄水といわれ、どんな干天にも涸れることがなく、大雨でもあふれることがない池で、かゆうらないのお粥を炊くときにはこの池の水を使いますが、現在では形式的にはじめに少し使うだけだそうです。
おかゆを炊く場所は熊野神社本殿の横、梛(な)の木のある権現山の前に約2×3メートル四方に注連縄をはり、その中に神棚をつくり火を燃やして釜をかけています。
梛(ナ)木の葉は普通4枚の葉だそうですが、その中でもクローバーに四ツ葉のクローバーが出るように、梛木に5つ葉がまじっているのでそれを探して使うそうです。(師岡熊野神社の裏の権現山から) 梛木は熊野神社の御神木だそうです。

筒粥神事は午後2時から始まりますが、私達が12時半に着いた時には宮司さんがすでに大きな釜でお粥を炊いていました。(朝7時から炊いているそうです) 炊きつけは師岡熊野神社の古いお札です。
昨年一年間神棚に飾ってあったお札を下げ、お炊き上げに納められたお礼を燃やしていました。宮司さんの言葉によると、おかゆをたくには、お札だけでは勢いよく燃えてしまうので火力が強くなりすぎるため、他の薪もくべるのですというお話でした。
宮司さんはお釜の中に時々水を足し、釜のふちにも水をかけ、勢いよく火が燃えるときは炊いているお札にも水をかけながら火加減をしておりました。
おかゆがたきあがった午後2時から「筒粥神事」がはじまります。

| 1・修祓 | 祓詞 宮司さんが神前にすすみ言葉述べる。お祓い時一同頭を下げる |
| 1・宮司一拝 | 宮司に合わせて全員一礼する |
| 1・献饌 | 神前のお供えをお進めめいたします |
| 1・大祓詞奏上 | 宮司が奏上 頭を下げる |
| 1・祝詞奏上 | 宮司3人で奏上 頭をさげる |
| 1・玉串を奉り拝礼 | 代表で総代、町内会長、老人会代表 |
| 1・撤饌 | 神前のお供えをお下げいたします |
| 1・宮司一拝 | 宮司にあわせて一礼 |
| 1・宮司九字を切りてヨシを引き上げる | 粥の中からヨシの筒を「九」の字を書いて引き揚げる |
午後2時一般参加者は後ろの方に並び、前には総代など神社関係者、町内会関係、老人会関係の方10名程並び、宮司さん3名入場、進行役の宮司さん、琴、シチリキを演奏する巫女さんがそろい神事がはじまりました。
巫女さんをよく見ると琴を弾く琴爪がべっ甲でできており、指の爪と同じように背側につけています。そして指を寝かせるように音を出しています。ポロポロ〜ンと。
私達が琴を演奏するには、象牙の琴爪で指の爪と反対側、指の腹側につけて糸をはじき音をだします。ごく小さなことですが、このような違いがわかるのもすぐ目の前に参列できたからと嬉しくなりました。

宮司さんが沈めてあった27本の連なった葦の筒を九の字を書きながらひきあげるところです。

引き揚げた筒をお盆に載せて、社殿内にはいります。私達希望者もつづいてはいりました。